# ============================= # 爆裂探偵、危機一髪 # シーン22-07 # ============================= - 大広間再び - 「さて、」 FUP 15 静寂をやぶって、健は話しはじめた。  「今回の事件は、私にとっても貴重な経験でした。 これから、犯人を発表いたします」 にこやかに話しはじめた健の言葉に、人々はざわめきだした。  「ちょっと、まってくれ! 犯人がわかったのか!?」 ざわめきの中、ジョンは叫んだ。 健は軽くジョンを見て、微笑みながら言った。  「ええ」 ざわめきは消えた。 静寂が再び帰ってきた。 部屋に集まった人々は、好奇な目で健を眺めた。 照れくさくなったのか、まじめな声で健はトーマスに 向かって喋りだした。  「君のその背中の物は、何でしたっけ?」  「前にも言ったろ、放熱板だよ!」 トーマスは言った。  「そうでしたね。 私もずっと放熱板だと思っていました。 でも、」 健は、少し考え込むように言葉を切り、そして言った。 CG haikei.gif FUP 8 FDOWN 15  「それは、ファンネル ですね」 トーマスは一瞬何か言おうとしたが、突然ドアの方に駆け出した。  「あ、あいつ!」 ジョンはとっさに追いかけようとしたが、健がそれを手で制した。  「どうせ、逃げられはしません。 無駄なあがきですよ」 その言葉を聞いて、ジョンは椅子に座りなおした。 しかし、その顔にはいまいましさが漂っている。  「さっき言われた ファンネル と言うのは、何ですの?」 ジェニーは部屋のみんなを代表して健に聞いた。  「近頃、連邦軍で開発された兵器です。 この兵器は人間の脳波で自由に動かせます」  「トーマス君は確かに事件当時部屋にいました。 しかし、ファンネルを操つることによって、 500m離れた所での殺人が可能だったんですよ」 人々の顔に納得の色が走る。 健はさらに続けて、  「科学技術の進化という物は、とどまる所を知りません。 しかし、どんなに殺人に便利な道具が出てきても、 それを使うのは人間です。 そして、それを見破るのも 人間なのです」 健は珈琲カップを手にし、微笑しながらさらに言った。 CGOFF  「科学と殺人に乾杯」 END